ここ広島でも、ついに16日より「緊急事態宣言」…コロナ禍についてはもう昨年の3月くらいから「いつ収まるかなぁ」「あと半年くらいか」「いや、2022年に…」なんていろんな憶測も飛び交いましたが、2021年のこの時期に感染拡大の現状を考えると、まだ長引く可能性もあるかも…どうか皆さん、くれぐれもお体にはご自愛くださいませ。

一方でここ一年、感染拡大防止という動きと並行して顕著に見られたのが、例えば映画や音楽などの「オンライン化」の促進。それまでもが、ここまでの1年でグッとその傾向は大きくなりました。注目すべきは、やはりこれまでこういった動きが大手企業、レーベルを主導に行われていたのが、近日はインディーズ映画でも映像配信が頻繁に行われたり、音楽ジャンルにおいてもリモートライブやイベントなどが頻繁に行われたりと、その範囲が拡大傾向にある点にあります。

この一年はその意味で様々な試行錯誤が行われてきたのではないかと思います。つまりは「対面のライブは対面のライブなりの、配信でのライブは配信のライブなりの良さ」みたいな部分。アーティスト側や制作側としても様々な試みが行われてきているのではないでしょうか。その意味では、今はアーティストの方々にとって「耐える」という試練の時であると同時に、「新たなものを生み出す」という試練の時ではないかと。

で、今回はそんな昨今でも奮闘されている素晴らしいアーティストを一人、紹介。Jazzボーカリスト、シンガー・ソングライターの、のぶよしじゅんこさんです。

活動自体が難しい中でも精力的な活動を続けられ、近年は時に配信ライブなども積極的に活用されているじゅんこさん。私が東京にいるときに、とあるきっかけでこんな歌を歌われている人がいるということを知り音を耳にしたのですが、とにかくその詞の世界観、音やリズム、構成が独特。

非常にポップでありながら情熱的にも聞こえる歌。そしてふと「あれ、この発想はいったいどこから…？」とそのアイデアの源を考えた時に、頭の中に疑問符が湧いてそのままその歌の世界に引きずり込まれてしまうという…独自ながら日常に溶け込む雰囲気もあります。

2021.05